夏祭りの雰囲気が漂うホラーファンタジー『夜市』恒川光太郎
私の好きな声優・斉藤壮馬さんが「タイプライターズ」というテレビ番組で紹介していた作品。
何でも売っている不思議な市場「夜市」に迷い込んでしまった祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。野球部のヒーローとして成長した祐司ではあったが、常に罪悪感にさいなまれていた。弟を取り返すために、再び祐司は夜市へ行こうとする。
妖怪たちが集まる夜市は、夏祭りのような雰囲気で、行ってみたい気持ちになる。しかし、夜市にはあるルールが存在していて、それを知ってしまうと怖くなってしまい、やっぱり行かなくていいかなと思ってしまった。
表題作の他にも、『風の古道』が収録されている。この小説にも、昔話を読んでいるような懐かしい気持ちにさせられた。
大昔からある、人間には見えないはずの古道に、少年が迷い込んでしまった。神々の通るその道を探検のつもりで歩いていたが、出口が見つからなくなってしまう。
私が学生の頃に好きだった街、吉祥寺辺りを古道が通っており、あの辺りだったらありそうだなと思った。
余談だけど、「タイプライターズ」放送終了したんですね(泣)結構好きで見ていたのになぁ……。