嫌いなら呼ぶなよのイラストエッセイ
番外編

女子のこの感じわかる〜。『嫌いなら呼ぶなよ』綿矢りさ

 ※本書では殺人事件は起きません。

 「人が死ぬ小説案内」というブログですが、本書では殺人事件は起こりません。番外編です。

 妻の親友の家に招かれた僕。楽しいホームパーティーかと思っていたのに、突然ミニ裁判が始まる。

 女友達が、友達の旦那に対して「あんたさ、この子のこと傷つけるのやめてくれる?」って急に言い出すあれです。しかも、人の家で始まるから超気まずい。とてもめんどくさい状況なのに、作者の表現がうまくて、笑える。主人公の立場からしたら、まさに、「嫌いなら呼ばないでよ」ってシチュエーション。

 表題作の他にも、めんどくさい性格の人たちが、めんどくさい状況を作り上げる短編が収録されている。「繊細ヤクザ」という表現や「ぴえん」が出てきて、読んでいると、友達とLINEしている感覚になってくる。そんな小説を表現できる綿矢さん、すごいです。

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