次々と起こる殺人事件は演劇なのか現実なのか?東野圭吾『ある閉ざされた雪の山荘で』
俳優志望の男女7人が、高原のペンションに集まる。オーディションに合格した彼らは、舞台稽古のために集められた。雪に覆われ孤立した山荘での殺人劇という設定だ。一人、また一人と現実に仲間が消えていくにつれ、彼らは疑問に思う。これは本当にお芝居なのか、現実の殺人事件なのかと。
雪山の山荘で殺人事件というありふれた設定だが、そこに芝居という要素が加わって、ありふれたミステリーではないものにしている。読者も登場人物たちと一緒に、本当に芝居の稽古なのかと疑問に思ってくる。そして、殺人の動機がある人物を推理していくのだ。
映画化をきっかけに本屋で売り出されていたので、購入した。普段あまり東野圭吾は読まないんだけど、読んだらやっぱり面白かった。人気を頷ける安定の作家さん。映画は観るかどうか迷い中。