はじめに
人が死ぬ小説が好きだ。人が死ぬと言っても、お涙ちょうだいの感動系泣ける小説ではなく、悪意を持って人が人を殺す系のやつ。そういう小説は、ミステリー、ホラー、ファンタジーといったジャンルに多く存在する気がする(ここで「戦争系もあるではないか!」と異議を唱える方もいると思うが、あくまで私が好きな小説を語るサイトなのでご容赦いただきたい)。
そもそもこのサイトを立ち上げたのも、私が周りに気を遣いすぎて不眠症になったことが原因だ。一人暮らしに慣れきった状態からの結婚、転職したばかりの会社では残業続き、度重なる引っ越し。環境の変化、新しい人たちとの出会い、多忙な仕事。ストレスで夜眠れなくなってしまった。
そんな私の孤独を埋めたのが物語だった。小説、漫画、映画……。幼い頃から物語の世界にどっぷりと浸かってきた私だったが、社会人になってからは仕事の合間をぬって摂取してきた。漫画は割と読めるけれど、小説、特に集中力を要する長編小説にはあまり手を出せなくなっていた。足りない、あまりにも足りない。
そこで、眠れない時間をここぞとばかりに活用。思う存分、小説を読んでやろうじゃないか。そうやって物語の世界を楽しんでいるうちに、私の心と体は徐々に元気になってきた。
でもでもでも、働けるほど元気じゃないんだよな。残念ながら。でも、お金は欲しい。切実に。そんな悩みに、夫が「読書歴を生かしてアフィリエイトでもやってみたら。人が死ぬ小説が好きな人、たくさんいると思う」と答えてくれたのだ。
アフィリエイトって何それ、おいしいの? という状態の私が無知から始めるレビューサイト。それが「人が死ぬ小説案内」だ。文章だけのサイトはたくさんあると思うので、過去にイラストレーターをやっていた経験を活かし、イラストを交えながら紹介していこうと思う。
商品紹介サイトなのに、「ですます」口調ではなくエッセイ風なのは、後々記事が溜まったら、Kindleとかでイラストエッセイ集として電子書籍にしたいなとたくらんでいるからだ。
また、本のあらすじと私の感想とを交えて書いているため、あらすじ目当てで読もうと思っている方、読みづらかったら申し訳ない。「女友達におすすめの本を紹介してほしいとお願いしたら、話があっちこっち飛んで訳わからんけど、なんだか面白そう」という感覚で読んでいただけたら幸いだ。
基本的にミステリーを多めに紹介していくので、犯人に繋がるような情報は控える予定だが、ネタバレ、考察などは感想を書く中で多少出てしまうため、「そういうの無理! 全く何も知らない状態で読みたい」という方は、読まない方がいいです。
また、冒頭にも書いたが、私は殺人系の小説が好きなため、紹介する本のなかにはグロいのもある。「そういうの無理!」という方は、気をつけながらおそるおそる読んでね。
それでは、ダークな面をお持ちの方々、本選びの参考、またはすでに読んだ本の感想照会に活用してください。